診断方法(その1)

尿検査・細胞診

 尿培養はしばしば、悪性腫瘍を検出することに失敗し、細胞学的な研究は診断方法としてより多くの助けをもっているかもしれません。しかしながら、これらの検査は正確であるとは言えず、偽陰性の少し高い割合に起因していることから、悪性腫瘍の可能性を除くことができません。陽性の結果はたいてい悪性腫瘍を示すでしょうが、使用されている検査は検出する低い進行度(グレード)の移行上皮がんにおいてはより正確でありません。

 NMP22(尿中核マトリックスプロテイン22。尿中NMP22値は尿路上皮がん(膀胱がん及び腎盂尿管がん)で上昇することが認められています。)、BTA(Bladder Tumor Antigenの頭文字で、再発膀胱がんの診断マーカー)、FISH(訳注:Fluorescence In Situ Hybridizationの頭文字で、蛍光in situハイブリッド形成法のことです。染色体上の特定遺伝子配列の局在を蛍光色素で標識した探査用物質により検出する方法です。)及びその他の膀胱がんの診断において使われた様々な種類のテストの詳細については尿腫瘍マーカーも御覧ください。

 用語解説と略語

膀胱鏡検査

 膀胱鏡は尿道を通して膀胱に挿入されて、薄いライトを灯した管を通して異常及びその位置に注目し、画像による膀胱の特徴が記録されます。処置は患者によって不快であるけれども、我慢できるものと考えられています。軟性膀胱鏡は検査のために使われる一方、硬性膀胱鏡は組織の切除(又は生体組織検査)ために使用されるものです。膀胱鏡検査は、腫瘍の存在を診断することにおいて使われる最も信頼できる機器です。

蛍光膀胱鏡(青色灯)

 この技術は、現在のところヨーロッパでのみ適用されるもので、通常の白色灯の膀胱鏡より改善されたものですが、合わせてヘックスビックス(訳注:ノルウェーのPhotoCure ASA社が開発した蛍光膀胱鏡用造影剤)を御覧ください。

排泄性尿路造影(CT urography)(別名:仮想内視鏡)

 ‐依然としてヨーロッパ及び米国での試験段階の最新の器機は、通常の膀胱鏡より改善されていることを示します。
 排泄性尿路造影及び仮想内視鏡画像は、専用のマルチスライスによる1列の検出器をらせん状に動かして撮影するヘリカルCTのデータセット及び様々な三次元再生技術から生成されます。これらの画像処理技術は尿道の外部で内視的なイメージを提供し、また静脈性尿路造影(ヨード造影剤を静脈注射し、上部尿路の異常を調べる検査)及び超音波検査の制約のいくつかを克服することに役立つ高空間分解能画像を提供することができます。PMID:12684237[PubMed - MEDLINEのための索引]

 2006年8月:膀胱がんと思われる肉眼で見得る大きさの血尿を評価する排泄性尿路造影検査は、静脈内尿路撮影検査及び超音波検査の必要性を除去し、膀胱鏡検査が保証されるかどうかにかかわらず、新しい研究を示唆します。「私たちの結論は、第一選択のスクリーニングツールとして排泄性尿路造影の使用を支持することを提唱しますが、この使用は、排泄性尿路造影のネガフィルムによって患者の軟性膀胱鏡検査の必要を除去し、明らかな腫瘍患者の硬性膀胱鏡検査及び切除術を即座に断定することを可能にします」と著者は結論を述べます。「残りの患者は軟性膀胱鏡検査を受けるべきです。」BJU Int 2006;98:345-348.

膀胱洗浄

 生理的食塩水溶液の注入は膀胱鏡を通して行われ、膀胱は活発に洗浄されますが、このことにより膀胱粘膜から細胞を剥離させます。

生体組織検査

 異常な組織が見つかるならば、医師は小片を切り取り、詳細な検査のためにそれを病理学医師に送る必要があるでしょう。それは膀胱鏡を通して行われます。膀胱鏡を通した外科手術による除去の後に、出血の緩和及び早期治癒のために組織は焼灼されます。生体組織検査は、膀胱の上皮内がん又は移行上皮がんの診断のための最も信頼できる処置です。

膀胱の位置(マッピング)又は無作為生体組織検査

 これは、がんの範囲又は異形成(異常又は発症前のがん細胞)の存在をより正確に決定するために膀胱内の様々な場所から組織が切除されたときに行われます。

 出典が示されているもの以外は、ウェンディ・シェリダンが執筆又は編集したものです。
 このページは、2006年11月8日に最終修正が行われました。
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診断方法(その2)
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原本:2007.07.20 10:09
 
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