膀胱がん組織学―希少な腫瘍(その3)
膀胱褐色細胞腫(訳注:クロム親和性細胞に由来する腫瘍で、通例、発作性又は持続性の高血圧を伴います。)
この種類の腫瘍は膀胱の中できわめて希です(0.06%)。褐色細胞腫は、一般的に副腎の良性腫瘍として起こるもので、このうちの5%だけが悪性と診断されます。褐色細胞腫が副腎の外で起こるときに、この数値はより高くなります。小さな褐色細胞腫腫瘍さえ血圧及び心拍数を大いに増大させる傾向があるアドレナリン、ドーパミンなどの大量のホルモンを産することができます(19)。膀胱褐色細胞腫はカテコラミン代謝産物の増産によりホルモンが活性化するかもしれないので、このことは診断において役立ちます。高血圧症と関連した徴候は存在するかもしれません。根治的膀胱切除術又は膀胱部分切除術及び経尿道的腫瘍切除術などの治療は、良い結果がありました(20)。進行した疾患の場合は、ビンクリスチン及びダカルバジンによる化学療法は、腫瘍の成長を遅くすることに役立つかもしれません。放射性医薬品「MIBG」は、役立っていると言えます。腫瘍によって起こされた過剰ホルモン分泌物の副作用は、フェノキシベンザミン又はベータ遮断薬によって治療することができます(19)。
リンパ上皮腫様がん
リンパ上皮腫様がん(LELC)は、ほかの部位に発生する鼻咽頭のリンパ上皮腫に似ています。膀胱のリンパ上皮腫様がん(LELCB)の発生状況は、すべての膀胱がんの0.4〜1.3%です。膀胱腫瘍におけるリンパ上皮腫様がん(LELC)の構成要素の認識は、これらの悪性腫瘍リンパ腫又は重い慢性膀胱炎はそれぞれ違う治療方法であり、また、これが組織学的亜形のとりわけ純粋なパターン又は優勢なパターンごとにそれぞれ有利な成果となることから、二つの腫瘍の誤診を避けるために重要です。さらに、それが化学療法に反応するという強く示唆に富む科学的根拠(エビデンス)があり、膀胱を救済する可能性があります(21)。
補助化学療法を伴う根治的膀胱切除術は、病巣筋肉浸潤リンパ上皮様がんに薦められるかもしれません(22)。
リンパ上皮腫風のがんは、単一又は混合の形態におけるかどうかにかかわらず、膀胱切除術によって処置されるときに通常の尿路上皮がんと同様な予後となります(29)。
内反性乳頭腫
内反性乳頭腫は尿路の珍しい良性の腫瘍です。複数の腫瘍、再発及び移行上皮がん(TCC)との関連は、経過観察の必要性については矛盾する臨床結果をもたらす潜在的に悪性の可能性を示唆しています。内反性乳頭腫が良性と思われる症例においてさえ、変則的な細胞の出現は内反性型を伴う移行上皮がん(TCC)との排除を要します。しかしながら、移行上皮がん(TCC)と何の関係もない組織学的に証明された単一の内反性乳頭腫においては、膀胱鏡による観察は必要でないかもしれません(23)。
尿路上皮乳頭腫
膀胱の尿路上皮乳頭腫は、3%未満の膀胱腫瘍という別の希な疾患です。この問題について出版された限定的な研究だけがあることから、膀胱の尿路上皮乳頭腫の生物学上の潜在能力は不確実です。尿路上皮乳頭腫の患者は、再発の可能性が低く、めったに尿路上皮がんまで発展しません。これらの患者ががんにかかっているとして分類をすることは避けることが合理的のようです。再発又は進行の科学的根拠(エビデンス)が全然ない乳頭腫患者の追跡調査が必要でない場合、又は必要でないかどうかにかかわらず、研究され続けます。
形質細胞様肉腫
この主の臨床段階の発見は、しばしば全く血尿が現れないので、頻繁に遅れています。症例は、診断をつけ難い、粘膜の襞(ひだ)を荒らし硬化させ、膀胱壁を膨張させるというものです。形質細胞様腫膀胱がんは、大変希少で、悪性の膀胱がんの形態です(25)。世界保健機構(WHO)により記述された浸潤及び非浸潤膀胱がん(移行上皮がん)のリストは、WebCafeで御覧になれます。http://blcwebcafe.org/synergoworkshop1.asp#vecchio
出典が示されているもの以外は、ウェンディ・シェリダンが執筆又は編集したものです。
このページは、2008年6月15日日曜日に最終修正が行われました。
This is a tentative Japanese translation of Bladder Cancer WebCafe. http://blcwebcafe.org/raretypes.asp
膀胱がん組織学―希少な腫瘍(その4)
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原本:2007.06.07 17:42
更新:2008.09.21 09:48
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