進行性膀胱がんのための温熱療法(ハイパーサーミア)


 表在性膀胱がんのための温熱療法(ハイパーサーミア)に関する情報については、マイトマイシンC(訳注:日本で発見された制がん性抗生物質。効能:慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、胃がん、結腸・直腸がん、肺がん、膵がん、肝がん、子宮頸がん、子宮体がん、乳がん、頭頸部腫瘍、膀胱腫瘍(販売:協和発酵工業株式会社))及び拡散したマイトマイシンによって後続したBCG療法と併用するEMDA(エレクトロモゥティブ・ドラッグ・アドミニストレーション(訳注:起電薬剤投与による膀胱組織内抗がん剤移行療法))を点滴注入する前に膀胱を熱するためにマイクロ波(訳注:波長 1m−1cmの電磁波:以前は10m以下のもの)を使用するサイナーゴーを御覧ください。両方の接近方法は、改善された結果を与えています。

 身体組織が高温にさらされる処置の温熱療法(ハイパーサーミア)は、がんの治療においてその有効性を評価する調査を受けています。科学者は、熱はがん細胞を損傷するか、又は、がん細胞の生きる必要がある物質を奪うことによって腫瘍を縮小させることに役立つかもしれないと考えています。彼らは、身体外部及び身体内部の加熱装置を使って、局部、局所及び全身の温熱療法(ハイパーサーミア)を研究しているところです。温熱療法(ハイパーサーミア)は、一般に、うまくいけばそれらの有効性を強化する療法(放射線療法、化学療法及び生物・免疫療法)のほかの方法とともに使われます。

 局所温熱療法は、腫瘍などの非常に小さな範囲に適用される熱に関連します。その範囲は身体外部の機器から腫瘍に向けられた高周波によって表面的に熱せられるかもしれません。身体内部の加熱を達成するために、無菌探針のいくつかの種類の一つは、薄く加熱された針金又は温水で満たされた中空管を含めて使われるかもしれません(移植されたマイクロ波アンテナ及び高周波電極)。

 局所温熱療法において、臓器又は手足は熱せられます。高エネルギーを引き起こす磁石及び装置は、熱せられる局所の上に設置されます。局所灌流と呼ばれる別の接近方法において、患者の血液は、取り除かれて、熱せられて、それから対内で熱せられることになっている局所にポンプで注入(灌流)されます。全身加熱は、体中に広がった転移性がんを治療するために使われます。それは、温水毛布、熱したワックス、誘導コイル(電気毛布の中のそれらのような)又は、または暑い部屋(大きなふ化器に類似)を使って遂行され得ます(1)。

 様々な種類のがんを治療することにおける効果を示している医学的根拠の多くの実態のため、温熱療法は外科手術、化学療法及び放射線療法と同じくらい「本流」と考えられつつある途上にあり、承認されたがん治療における「4番目の物理療法」と認められつつあります。主要な医学界において比較的最近に認知されたため、それは十分に知られていませんが―それでも、それは、何人かの人々にとって期待を持ち得る治療です(2)。

 世界に膀胱がんの膀胱内及び体外(局部及び局所、体外及び体内)の両方の温熱療法を使用する民間クリニック(訳注:患者が複数の専門医から特別の研究・検査や治療を受ける施設)がありますが、医学界はこれを依然として実験的なものと考えています。

 医学的根拠は、温熱療法(ハイパーサーミア)が放射線療法又は化学療法との併用に用いられる場合、反応率における改善が達成されることができることを強く示唆するというところに来ています。温熱療法は、しばしば苦痛を劇的に減らし、痛みなどの一時的軽減によって役立ち得ます(2)。

 残念ながら、病期(ステージ)T3b−T4bの進行性膀胱がん日本人患者63名になされた臨床研究は、化学療法、温熱療法(ハイパーサーミア)及び放射線療法の併用が進行性疾患患者の長期生存を強化しなかったことを示しました(3)。

進行性疾患のための温熱療法(ハイパーサーミア)

 以前に放射線を照射して治療を受けた切除不能な局所進行性腫瘍患者における週1回の局部‐局所温熱療法及びシスプラチンを使用するオランダからの予備研究においては、その諸結果は励みになっており(4つのうち2つの膀胱がん反応、2つの部分的反応)、そして毒性は許容できるものでした(4)。

 http://www.vci.org/ 温熱療法単独又は放射線療法及び化学療法との併用を使っている全体論(訳注:複雑な体系の全体は、単に各部分の機能の総和ではなく各部分を決定する統一体であるとするもの)のセンターであるカリフォルニアのバレリーがん研究所。治療の「何」及び「どのように」を探すのに良いサイトhttp://www.hyperthermia-ichs.org/treatment.htm 米国内及び世界中の温熱療法治療センターのリスト

 参照

1.CANCER FACTS National Cancer Institute National Institutes of Health
 http://rex.nci.nih.gov/INFO_CANCER/Cancer_facts/Section7/FS7_3.html

2.http://www.vci.org/ Valley Cancer Institute in California, holistic center using hyperthermia alone or combined with radiation and chemotherapy.

3.A clinical survey of advanced bladder cancer: treatment of advanced and non-resectable bladder cancer Naito K; Hasegawa T; Ishida T; Yamamoto H; Mihara S; Komatsu K; Ueki O; Koshida K; Hisazumi H Department of Urology, School of Medicine, Kanazawa University. Hinyokika Kiyo 1991 Dec;37(12):1601-6 PMID: 1785381 UI: 92151847

4.Feasibility, toxicity, and preliminary results of weekly loco-regional hyperthermia and cisplatin in patients with previously irradiated recurrent cervical carcinoma or locally advanced bladder cancer. Rietbroek RC; Bakker PJ; Schilthuis MS; Postma AJ; Zum Vorde Sive Vording PJ; Gonzalez Gonzalez D; Kurth KH; Bakker AJ; Veenhof CH Department of Medical Oncology, Academic Medical Center, University of Amsterdam, The Netherlands.Int J Radiat Oncol Biol Phys 1996 Mar 1;34(4):887-93 PMID: 8598366 UI: 96175268

 追加情報

 浸潤性膀胱がん2006年11月
 標的とされた温熱療法はヨーロッパ最大の放射線腫瘍学会議で脚光を浴びました。

 ドイツのエルランゲン大学病院のオリバー・オット医学博士は、大学で現在実施されている研究の基礎として標的とされたがん治療のために温熱療法を使った先行した臨床研究を評論しました。膀胱がん研究の目的は、膀胱全体の外科手術による除去が必要とされないようにがんからの完全な反応を得ることです。これを達成するために、膀胱腫瘍だけが尿道を通して外科的に取り除かれて、残りのがんはほかの療法によって処置されます。エルランゲンでは、T1腫瘍患者16名のうち放射線療法又は放射線療法及び化学療法の併用のいずれかにおける温熱療法(BSD−2000経由)を受けた人々の100%は、完全寛解でした。T1−2膀胱腫瘍患者28名のうち96%は、温熱療法及び放射線療法又は放射線療法及び化学療法の併用のいずれかによって完全寛解でした。

 世界で最も長期間運営されている学術雑誌「Strahlentherapie und Onkologie」の編集者でドイツのエルランゲン医科大学放射線腫瘍学部長のロルフ・ザウアー医学博士は、そのシンポジウムの議長を務めました。

 出典が示されているもの以外は、ウェンディ・シェリダンが執筆又は編集したものです。
 このページは、2007年5月18日金曜日に最終修正が行われました。
 This is a tentative Japanese translation of Bladder Cancer WebCafe. http://blcwebcafe.org/hyperthermia.asp

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原本:2007.12.08 08:22