尿マーカー(その3)
比較研究
メイヨ・クリニックで行われた研究において、尿細胞診、BTA stat、NMP22、フィブリン・フィブリノゲン分解産物(FDP)、テロメラーゼ(訳注:胚細胞や不死化腫瘍細胞のテロメアDNAを合成するリポタクレオプロテイン酵素)、化学発光ヘモグロビン及びヘモグロビンディップスティック(訳注:化学薬品などをしみ込ませたセルロースの小片で、 尿に浸してブドウ糖や蛋白質などの検査をします。)を含む尿腫瘍マーカーが評価されました。テロメラーゼ(訳注:胚細胞や不死化腫瘍細胞のテロメアDNAを合成するリポタクレオプロテイン酵素)試験は、集団検診のための感度及び特異度の最も高い組み合わせを示しました。しかしながら、ほかの研究者たちは、ことによると検査を実行する技術的困難により、この研究のテロメラーゼ(訳注:胚細胞や不死化腫瘍細胞のテロメアDNAを合成するリポタクレオプロテイン酵素)の結果を再現することは困難でした。テロメラーゼ(訳注:胚細胞や不死化腫瘍細胞のテロメアDNAを合成するリポタクレオプロテイン酵素)が「研究使用専用」検査であり、米国で市販するための米国食品医薬品局の許可を得なかったことに注意することはまた重要です。同じ研究において、BTA stat検査は、最もよい総合反応度(74%)並びにT1―T3及び主要な腫瘍検出のための最善の反応度を持つことと明らかにされました(Ramakumar, J Urol 161:388, 1999)。
今年出版された別の比較研究(Giannopoulos, Urology 55:871, 2000)は、NMP22が病期(ステージ)Ta並びに進行度(グレード)1及び2においてだけ細胞学より感度が高かった一方、BTA stat検査が進行度(グレード)3を除いてすべての病期(ステージ)及び進行度(グレード)において細胞学より感度が高かったことを示しました。BTA stat検査はまたすべての病期(ステージ)及び進行度(グレード)においてNMP22より高い感度を持っていました。
その上、BTA stat検査、NMP22のいずれにおいても、尿路感染、炎症又は腎臓結石があるならば、又は膀胱への最近の外傷があり続けたならば、又は試料がカテーテルによって収集されるならば、結果が損なわれ得ることことに注意することはまた重要です。たとえば、シャルマによる論文は、これらの条件が検査から除外されるときに、特異度の劇的な増加を示します(Sharma, J Urol 162:53, 1999)。あらゆる検査と同様に、最も有益な結果のために、それらは入手可能なすべての医学及び臨床の情報を考慮して解釈されるべきです。
米国及び欧州の両方における臨床試験は、私たちのBTA製品の最適な使用についての理解を幅広く伸ばし続けており、私たちはこれらの結果の出版物を待望します(1)。
これまでの情報は、米国ワシントン州レドモンドの(バイオン診断科学(BDS)として以前知られていた)BTA stat検査及びBTA TRAK分析メーカーの臨床業務理事のhttp://www.alidexinc.comによって提供されました。Alidexinc社はPolymedco社の子会社です。
BTA stat検査についてのより多くの情報はここで見つけることができます。http://www.btastat.com
BTA stat検査は、処方箋によって利用可能です。http://www.btastat.com/how_to_get_test.html
NMP22膀胱検査
マトリテック社の製品概要及び最近(2004年3月)の欧州の研究結果については、膀胱検査を御覧ください。
米国泌尿器学会の西部2003年次総会の間に、ケビンM.トメラ医学博士及びアラスカ泌尿器学会によって率いられた研究は、マトリテック社の膀胱検査が、再発のリスクを決定する場合に効果的なだけでなく、ハイリスクの患者の疾患を検出する場合の細胞学よりかなり感度が高いと断定しました。
その研究は、膀胱鏡検査、細胞学及びマトリテック社の膀胱検査を比較しました。NMP22膀胱検査は細胞学よりかなり高い検出割合(67%対20%)がありました。膀胱鏡検査は膀胱がんの86%を検出しました。
細胞学より費用対効果が高く、マトリテック社の膀胱検査はまた膀胱鏡検査への優れた付加物であるかもしれません。検査は、メディケア(役者注意書:米国の主に65歳以上の高齢者を対象とした 政府の医療保障)は膀胱がん監視及び検出のために両方をそれに補償する20ドルから25ドルまでの範囲で費用を見積もります。それは米国臨床検査改善修正法(CLIA)の下の精度保証活動を必要としない検査です(訳注:米国では、臨床検査改善修正法(CLIA)というヒト検体を取り扱うあらゆる検査施設に対する法律の下に、精度保証活動を行っています。同法は検査のマネージメント、内部精度管理、パネルテスト、人員管理、立入調査に関する内容を規定しています。同法では検査の複雑さ(complexity)をもとに検査を3つに分類して、それぞれの検査に必要な精度保証内容を定めています。一つは基本的に精度保証活動を必要としないWaived test であり、二つ目はすべての規定因子と最少の人員を要するModerate complexity testsであり 、三つ目はすべての規定因子にModerate よりも強力な人員を必要とするHigh Complexity tests です。出典:厚生労働科学研究補助金(新興・再興感染症研究事業)分担研究報告書http://www.jata.or.jp/rit/rj/mitaraihan15.pdf )。
検査が高い陰性の予測値を示す一方、それは膀胱がんでない194名の患者のうち19名の偽陽性結果を生み出しました。トメラ博士は、そのような患者は注意深く観察される必要があると助言しました。マーク・ソロウェイ医学博士によるより初期のデータは、3か月から6か月に続く間にこれらの人々の70%において膀胱がんが発見され得るということを示しました(J Urol 1996; 156:363-7)。
2003年のASCO会議で提出されたこれらの諸発見を議論する完全なパワーポイントのプレゼンテーションをご覧ください。Performance of a New Office Test NMP-22 BladderChek for Urothelial Cancers in a Community Practice AUA Show Powerpoint Presentation. Kevin M. Tomera; William R Clark; Lawrence R. Strawbridge; Raymond S. Lance. Anchorage, Ak
NMP22の核となる応用技術は、体液において検出される核マトリックスタンパク質(MNP)の水準に基づきます。これらの水準は、複数の臨床研究において確認済みの初期の病期(ステージ)のがん異常の存在と関係しています。その応用技術はマサチューセッツ工科大学で発見されて、マトリック社に独占的に認可されました。
出典が示されているもの以外は、ウェンディ・シェリダンが執筆又は編集したものです。
このページは、2006年10月30日月曜日に最終修正が行われました。
This is a tentative Japanese translation of Bladder Cancer WebCafe. http://blcwebcafe.org/urinemarkers.asp
尿マーカー(その4)
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原本:2007.11.10 20:48